平野 覚(Satoru HIRANO)
フォーシーズンズにおける職歴
- フォーシーズンズホテル東京大手町(2020年より)
職歴
- マンダリン オリエンタル 東京 (東京)
- IKSPIARI(イクスピアリ)(東京)
- ホテル ザ・マンハッタン(幕張)
学歴
- エコール 辻 東京 卒業/調理師免許取得
出身地
- 神奈川県 横浜市
語学
- 日本語
平野覚にとってチームワークとは、職場におけるすべてと言っても過言ではありません。多様な意見を取り入れる環境と、同じゴールに向かって一丸と動き出す力の強さをとても重視しております。
チームひとり一人の才能の集結が動き出した時、想像を超えるような成果を生み出し大切なゲストに最高のサービスを提供できると信じております。
チームとはホテル内だけには留まりません。
「食材が産地から届き、調理をしてメニューとしてゲストにお届けをする。」すべての過程に目を向けることが重要だと、平野は言います。最高級のサービスを提供するために、日本全国から最良食材を調達することはもちろん、ホテル内では他部署と定期的に連絡を取り合いながら現場状況の把握に努め、スムーズなオペレーションを目指しています。
「大切な食材を生産するサプライヤー、食材の素材を引き出し昇華させる厨房スタッフ、メニューの背景を説明するサーバー、そしてゲストの明るい表情。この一連の流れが最高のダイニングを作り出す当たり前のことでありながら、一貫性を持たせ継続させる難しさでもあるのです。」
平野は、横浜で生まれ育ちました。食に対する関心を持つきっかけは、両親からでした。母親は喫茶店を経営しており、子どもの頃からお手伝いをしていました。父親は、評判のレストランで食事をするのが好きで、その影響もあり平野は幼い頃から多種多様な食材を味わう機会を持てました。実は、その時に味わったひとつ、後に日本でレジェンドとなる若きフランス人シェフが手掛けた「ホタテのサフランバターソース」のおいしさに衝撃を受け、この出来事がシェフになるきっかけとなったそうです。
「エコール 辻 東京」を卒業後、平野は、5つ星ホテルのレストランや都内の複数のフレンチレストランで腕を磨きます。その後、IKSPIARI(イクスピアリ)内のレストランをはじめとする、シグネチャーレストランやイタリアンダイナーなど様々なレストランで経験を積みます。都内のラグジュアリーホテルのオープニングチームに参加する機会を得て、そこでシニアシェフとしてメニューの開発、バンケット、教育などを数年間担当してきました。
そして2020年、平野の活躍と評判が、フォーシーズンズホテル東京大手町のプレオープンチームの目に留まります。バンケットシェフとして入社すると、すぐにホテルの調理業務全般を統括するエグゼクティブスーシェフ、そしてエグゼクティブシェフに昇格します。「ここは、優れたシェフ、ソムリエ、バーテンダー、レストランマネージャーに恵まれています。彼らがそれぞれの才能を生かし、ゲストの皆様に喜んでいただけるサービスを提供しています。彼らの優れた才能を引き出しサポートすることこそが、私の仕事です」。
同僚たちは、平野の「聞く力」に絶大な信頼を寄せております。
ゲストが想い描く理想の料理を提供するために時間をかけてゆっくりと話を進めていきます。婚礼であればお二人の出身地、幼少期の出来事、お二人で作り上げた想い出など人生経験を聞く事で、カスタムメイドならではの心の通ったお料理のご提案を行います。企業様のイベントであれば、企業様の歴史から商品やサービスに対する想い、担当者様の置かれている状況を加味しながらベストなお料理を考えるようにしております。「漠然とした想いを、食を通じて形にするには、ゲストの皆様とのチームワークも必要不可欠なのです」と平野は語ります。
調理に対しては、改めて基本を大事にします。「食材の選び方、水分や熱の加え方など、数値化できない微差を見極めるのが一流シェフの腕の見せ所なのです」と平野は言います。自身を生涯学習者であるとし、日本の郷土料理の文化的な側面を大切にしながらも、最先端の調理テクニックを試すなど、日々新しい発見を求めています。
仕事以外の時間は、愛犬のモンジュと過ごすのが何よりもの楽しみとのこと。都内の公園を散策したり、レストランで食事をしたり、車で全国を旅する時もモンジュが一緒です。平野は熱心なゴルファーで、グリーン上では静かな自然の中でプレーを楽しむ姿がよく見られます。