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Four Seasons Hotel Tokyo at Marunouchi

  • 1-11-1 Pacific Century Place, Marunouchi, Chiyoda-ku, Tokyo, 100-6277, Japan
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大塚 信秀(おおつか のぶひで)

フォーシーズンズホテル丸の内 東京 ソムリエ
「ワインにはそれぞれ、その産地による特徴がありますが、どこで口にするのかも重要な要素になります」

 

 

フォーシーズンズにおける職歴

  • 2021年より現職

職歴

  • ベージュ アラン・デュカス 東京
  • ビストロ&ワインバー ル・セップ(都内)
  • ブルディガラ トーキョー
  • レ・サンス(横浜)

出身地

  • 横浜

学歴

  • エコール オテリエール ド ツジ シャトー・エスコフィエ(フランス、リオン)
  • 辻調理師専門学校(都内)

言語

  • 日本語


ソムリエ大塚信秀は、生来、飲食に関する情熱とホスピタリティの精神が備わっていたようです。横浜の実家では、父親が町の蕎麦屋を経営していました。店にはお客さんの出入りが多く、打ち立ての蕎麦やつゆの香り、グラスや器の当たる音などが、生活の大きな部分を占める中で育ちました。「飲食店の経営の難しさ、そこから得られるやりがいや満足感など、様々なものを子どもの頃から間近で見てきました」と、大塚は話します。

蕎麦屋で出されるのは、典型的な和食のメニュー。そこから若い頃の大塚は、食の本物の価値というものを体得しました。しかしながらとても興味深いことですが、彼は父親とは同じ和食の道を選ばず、東京でフレンチを学び、そして本場フランスのボージョレ地方で料理の研鑽を積みます。

フレンチが大塚の人生の道筋になりました。日本に戻ると、国内のフレンチレストランで修行を重ね、その後ベージュ アラン・デュカス 東京に採用されます。このミシュラン2つ星のレストランで、料理を出したりソムリエのアシスタントを務めたりすることから始まり、給仕長としてレストラン全体を監督することになるまで15年以上勤務しました。そして2012年、ヘッドソムリエのポジションを得るチャンスに恵まれます。「少しずつスキルを積み上げてきて、その頃にはその仕事を受ける自信があったので、迷わずその仕事を引き受けたいと申し出ました」。

大塚が、上質なワインに出会ったのはフランスにいる時でした。彼が学んだ調理学校はシャトーワイナリーを所有しており、そこでワインテイスティングの講習がありました。週末には、町の専門店から取り寄せたワインを試飲しました。「ワインとフランス料理は表裏一体ということもあって、興味をかき立てられました。その種類は圧倒されるほどですし、学ぶべきことはたくさんあります」と、話します。「ワインにはそれぞれ、その産地による特徴がありますが、どこで口にするのかも重要な要素になります。同じワインでも、それを飲む状況が変われば、違った味がするのです」。

大塚が好みにしているのは、つくり手のパーソナリティを反映するワインです。「プロヴァンス産の素晴らしいロゼがあるのですが、そのフローラルパターンのボトルも非常に美しい」と、絶賛します。運よくつくり手の女性が来日した際に、直接会って話をすることができたそうです。「嬉しいことに、彼女の人柄は、彼女のつくる少し発砲性があって親しみやすいワイン通りの人でした」。

フォーシーズンズホテル丸の内 東京では、国内外から取り寄せた、期待のワインやとっておきの1本をご用意しています。フランスのシャンパーニュ地方などのオールドワールドのアイコニックな銘柄から、家族経営の葡萄畑でつくられたワインや葡萄栽培を最近始めた若手醸造家のワインまで、厳選した銘柄のワインを取り揃えています。

「セザン」では、総料理長ダニエル・カルバートのダイナミックなフレンチのメニューに合わせて厳選された選りすぐりのワインとシャンパンをご用意しています。大塚は、それぞれの料理の持つコンセプトを理解するために、厨房のチームとは密接に協力しています。「料理とワインを1つの輪として描きます。両方が完璧に調和することで、味わいの輪が完成するのです」。大塚は、ワインだけではなく、東京郊外でつくられているまだ知られていない銘柄の日本酒や京都にある名高い醸造所の日本酒にも目を向け、どこにもない日本酒と料理のペアリングも提案しています。

「メゾン マルノウチ」には、葡萄の品種によって分類された、親しみやすくエキサイティングなワインリストがあります。「友達とのブランチ、インフォーマルなミーティング、仕事帰りの一杯と、あらゆるオケージョンで愉しんでいただける素晴らしいワインばかりです!」

ワイン選びの技だけでなく、心遣いもソムリエの仕事であると大塚は説明します。「お客様とのワインについての会話はとても楽しいのですが、あまり押し付けがましくならないように気をつけています。ソムリエとして、自分が気に入っているワインということではなく、お客様の嗜好やその時の雰囲気に合わせたワインをさり気なく、お勧めしています」。

オフの日、大塚はピアノを奏でます。『心が落ち着きながらも高揚感が得られる』ショパンやドビュッシーの曲を好んで弾きます。そして、門前仲町のような下町の落ち着いた雰囲気の場所に出かけます。感じの良いお寺を訪ねたり、地元の食堂やのんびりしたバーに行ってみたり。では、彼が一番好きなお酒とは? 「ブルゴーニュの赤ワインですね。フルーティでマイルド、そして上品な。いつでも飲みたくなるワインです」。