Four Seasons Hotel Kyoto
- 445-3, Myohoin Maekawa-cho, Higashiyama-ku, Kyoto 605-0932, Japan
ファニー・ギブレ
総支配人
フォーシーズンズにおける職歴
- 2023年 フォーシーズンズホテル京都
これまでの職歴
- ホテル デュ ルーヴル バイ ハイアット(フランス・パリ)、ハイアット リージェンシー カサブランカ(モロッコ)、ハイアット リージェンシー パリ シャルルドゴール(フランス・パリ
出身地
- フランス ヴォージュ県エピナル
学歴
- クー・ホテリエ・デゥ・ブザンソンCours Hôtelier de Besançon(フランス)ホスピタリティ学科卒業、学研GEM国際学院(日本)日本語コース修了
語学
- フランス語、英語、スペイン語、日本語
フォーシーズンズホテル京都の総支配人、それはファニー・ギブレにとって、人生のすべてをかけて準備してきた職務であると言っても過言ではありません。それは「ラグジュアリーホスピタリティー」と「日本」という、彼女が人生で最も情熱を注ぐ2つの要素の完璧な組み合わせであり、自分自身が長年夢見みてきた職業だとファニーは目を輝かせて語ります。
ギブレは海外旅行がパンデミック前の水準に戻ろうとする最中、平家ゆかりの800年の歴史ある日本庭園「積翠園」を擁する唯一無二の恵まれた環境、そして京都の貴重な文化遺産を守る芸術家や職人、そして地域社会とのコネクションを活かし、京都における最高峰のラグジュアリーホテルブランドとしてその地位を確立することを目標にチームを率います。「私たちのゴールは、我々が提供できる最高の京都をお客様に体験していただくこと。それはホテルの中においても同じです」と熱意を持ってギブレは語ります。
フォーシーズンズ入社以前は、パリのホテル・デュ・ルーブル・バイ・ハイアットの総支配人を務め、同ホテルの改装と、リブランディングという著しい変革の一連の指揮を執りました。「開業当初はパリで最も最先端のラグジュアリーホテルとみなされていたホテルも、長い年月を経てその栄光は徐々に過去のものになりつつありました」。ホテルのポジショニングから、サービスの在り方を再構築し、市場おいてラグジュアリーホテルとしての信頼を回復するに至るまでの道のりは彼女と彼女のチームにとって至難の業であったことをギブレは振り返ります。しかし、在任期間終了時には、同ホテルはすべての指標で期待以上の成果を達成。その功績は「ジェイ・A・プリツカー賞」において、その年最も活躍したGMとして表彰されるに至ります。
両親ともにホテリエという環境に生まれ育ったギブレが、ホスピタリティ業界をキャリアとして選んだことは、ごく自然な成り行きといえます。クラブメッドに勤務する両親の元で育った彼女は、幼少期をパリからニューカレドニアまで世界各地のリゾートで育ちました。様々な国籍や経歴のゲストや従業員に囲まれ、幼い頃から「人」と「旅」に慣れ親しんできたギブレは、12歳の頃には、ホテリエになることを決意していたと言います。「私の兄弟の2人ともがホテルに入社しキャリアを積んでいます。私たちは、まさに生粋のホスピタリティ一家と言えますね。」とギブレは微笑みます。
ブザンソンのクー・ホテリエ・デゥ・ブザンソン(Cours Hôtelier de Besançon)でホスピタリティを、東京の学研GEM国際学院で日本語を学んだ後、ギブレはハイアット リージェンシー・パリ・シャルルドゴールでホテリエとしてのキャリアをスタートし、フロントオフィスや宴会営業など多岐にわたる業務に携わりました。2006年にモロッコ・カサブランカの客室担当ディレクターに抜擢、その後セールス&マーケティング部門のエグゼクティブ・アシスタント・マネージャー、そして最終的にはホテルマネージャーへと急速にキャリアアップを果たします。
限りない好奇心とオープンマインドに恵まれたギブレは、あらゆる人との出会いをつながり、学び、喜びの機会と捉えています。彼女がホテリエとして最も楽しんでいることは、文化、言語、信念の違いを超えて、人々と出会い、深いつながりを築くことです。「食事や会話、あるいはジョークを交わすこと、それらの何気ない交流の一つ一つがかけがえのない宝物」であると、ギブレは語ります。
この哲学は、強い人間関係を築き、チーム内の多様な才能を尊重することを基本とする彼女のリーダーシップスタイルにも生かされています。「私は、ホテルには重要度の高いポジションも低いポジションもないと信じています。そして、リーダーとして成長した人は、その過程で受けたサポートや指導に恩返しをすることが重要だと考えます。」
仕事以外の余暇は、家族でボードゲームをしたり、アジア料理を作ったり、森にキノコ狩りに行ったりするなど、夫と4人の子どもたちと一緒に過ごす時間を大切にしています。パリに居ながらも日本語に触れる環境で育ったギブレの子どもたちは、今では全員日本語を流暢に話すことができます。スタジオジブリ作品の大ファンであるギブレは、家族とジブリ映画を一緒に見るのが大好きで、これから日本でジブリをより深く探求するのがとても楽しみだと語ります。またギブレは芸術家としての一面も持っており、趣味は繊細なデザインのブローチを手作りすること。その作品を見れば彼女の温かさ、活気、そして親しみやすい人物像を感じとっていただけることでしょう。