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Four Seasons Hotel Osaka

  • 2-4-32, Dojima, Kita-ku, Osaka, 530-0003, Japan
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レイモンド・ウォン・ウェイ・マン

ジャンナンチュン料理長
「伝統的でありながらも、現代的なアレンジが加え垂れた広東料理を愉しんでいただきたい。新しいことを学び、それを創意工夫して食事体験に取りいれられるよう、いつも心がけています」

 

フォーシーズンズにおける職歴

  • 2024年よりフォーシーズンズホテル大阪 入社

これまでの職歴

  • シャンパレス(ミシュラン1つ星)カオルーン シャングリ・ラ、香港
  • ポルタス・ド・ソル(ブラックパール 1ダイヤモンド)、ホテルリスボア、マカオ
  • ミンコート(ミシュラン2つ星)、ランガム プレイス ホテル、香港 & ランガム プレイス ホテル シアメン、中国

出身地

  • 香港

語学

  • 広東語、中国語、英語

広東料理の世界で31年の経験を持つレイモンド・ウォン・ワェイ・マンは、広東料理において、何が重要なのかを熟知しています。「フォーシーズンズホテル大阪のシグネチャーレストランとなる江南春(ジャンナンチュン)では、伝統的な広東料理に現代的なアレンジを加えて提供しています。私たちが提供する温かいお料理はエレガントでありながら、決して気取ってはいません。なぜなら熱々の状態が一番美味しい状態であり、できるだけ出来立ての状態で提供することが一番重要だからです。それに対して冷たいお料理では、私たちの創造力が一層輝きを増すのです。冷たいお料理はぜひ写真に撮ったりしながら、ゆったりした気持ちでお楽しみいただきたい」と彼は笑顔でゆったりとした口調で説明します。

香港で育ったレイモンドは、広東省の中でも中国料理の伝統において揺るぎない地位を持つ都市、潮州市出身の祖父母の影響を大きく受けながら、広東料理の味と共に大きくなりました。食事は家族の集まりやお祝いの中核であり、若きレイモンドはすぐに中華鍋の扱いを覚えました。ティーンエイジャーの頃には、天才料理少年を描いた日本のアニメ「ミスター味っ子」を見るのが大好きで、それが彼の料理への愛を深める大きな影響を与えたといいます。

高校を卒業した後、レイモンドは、その頃の彼にとって一番現実的な職業として料理人になることを選びました。「単なる仕事」として始まった彼のキャリアを大きく方向転換させたのは、修行中に出会った師匠であり、メンターである(そして父親のような存在でもある)師匠の指導とサポートでした。師匠との出会いにより、レイモンドの料理に対する思いはすぐに情熱へと変わっていきました。「師匠は私に料理人であることの真の意味を教えてくれただけでなく、リーダーであるための多くのことも教えてくれました」と彼は語ります。

新たに芽生えた情熱を胸に、レイモンドはその後10年間、ミシュランの星を獲得したレストラン「ミンコート」で腕を磨き、最終的にはエグゼクティブチャイニーズシェフに昇進。その後、香港内の数々の名だたる広東料理のレストランで料理長としての地位を固めました。マカオに渡ってからは、ポルタス・ド・ソルのチームを率い、同店をディアンピンによるレストランガイドのブラックパール 1ダイヤモンドへと導きました。2022年に香港に戻り、ミシュランの星付きレストラン、シャンパレスを指揮後、2024年、フォーシーズンズホテル大阪の開業メンバーとして江南春(ジャンナンチュン)の料理長に抜擢されました。

広東料理の名匠として、これまでレイモンドは香港を代表し世界の舞台に立ってきました。2011年には、香港政府観光局空の招へいにより、アメリカのトップクラスの美食イベントであるアスペン・フード&ワイン・クラシックで中国料理を振る舞い、さらに、2015年には中国料理世界大会で金賞を受賞しチャンピオンに輝きました。

現在、レイモンドと彼のチームは、江南春(ジャンナンチュン)を大阪を訪れる美食家たちが必ず来たいレストランにすることを使命としています。海外からの旅行者だけでなく、関西のみならず日本在住のゲストにとっても、いつでも本格的な広東料理を楽しむことができる場所となるよう、旬の上質な食材が取り入れられた季節ごとに変わるメニューや、受賞歴のある彼の名物料理の数々を取りそろえ、たくさんのお客様で賑わうレストランを作り上げていきたいと言います。

伝統的な味とレシピに対する情熱を持ちながらも、レイモンドは革新への取り組みを忘れることはありません。「世界は急速に進化しています。私たちは自分の殻に閉じこもって、留まっている場合ではないのです。私は新しいことを学び、それを創意工夫して食体験に取り入れるのが大好きです。例えば、江南春(ジャンナンチュン)の北京ダックは、レストラン内のオープンキッチンに設置された専用のオーブンで調理され、ゲストのテーブルにて切り分けられ提供されます。北京ダックのような伝統的な料理もこのような見せ方の工夫により、これまでにない特別な体験としてゲストの心に深く刻まれることでしょう。」

レイモンドの探求心と料理への情熱は、彼の親しい友人は誰もが知っています。彼は毎月、書店に立ち寄り、ジャンルにこだわらずな料理のレシピ本を手にします。これが、彼にとって料理のインスピレーションを得る最善の方法であり、彼の料理人人生に常に喜びと新鮮さをもたらしてくれるのです。

厨房に立っていない時、レイモンドは家族と、特に彼の幼い息子と共に過ごす時間をとても大切にしています。また、大阪の活気ある市場を訪れることも楽しみの一つ。「市場は、現地の人々の生活と繋がる良いきっかけを与えてくれ、また、その土地の素晴らしい食材と出会うことができる最高の場所です。」と彼は目を輝かせて語ります。